【化物語】第5話 感想|迷子の件、解決です

アニメ『化物語』第5話です。

アニメ『化物語』第5話|あらすじ・感想

八九寺は空腹を訴えた。
阿良々木は絶句するが、戦場ヶ原が戻ったら何か食いに行こうと答え、八九寺の食べたいものを問うた。
彼女は食べ物なら何でも、と答え、意地悪そうに阿良々木の指も美味しかったと囁いた。
少なからず阿良々木の血肉を口にしている八九寺のその発言は、阿良々木にとってシャレにならないモノだった。

母親に会いたいと願う八九寺と、母親に近づきがたい阿良々木。
八九寺は、親と離れる時が来れば阿良々木も親に会いたいと思う時が来ると言う。

阿良々木の口振りから、あまり両親を好いている様子ではないと、八九寺は呟いた。
阿良々木は、そうではないと応えた。
中学までは模範的な子供だった阿良々木は、高校で学業についていけなくなりその反動で気まずさを感じていたのだ。

そんな事だから、いつまでたっても大人になれない子供のまま――。
妹から突きつけられた言葉が、再び脳裏を掠めた。
私と同じ、と囁く八九寺に、阿良々木は意味合いが違うと答えた。

身体ばかり大きくなって心は子供のまま――。
呟く阿良々木に、八九寺は不敵にアピールをした。
クラスの中では発育が良い方だ、と豪語する彼女に、阿良々木は取っ組み合いをした際に掴んだ胸の感触を思い出す。

ファーストタッチを奪われたと嘆く八九寺に阿良々木の頭の中は疑問符で埋め尽くされる。
お小遣いで気を逸らそうとする阿良々木だったが、今回ばかりは八九寺には通用しなかった。
噛みつこうとする彼女を必死に抑える阿良々木。
膠着状態に業を煮やし、阿良々木は八九寺と再び取っ組み合いになったのだった。

取っ組み合いを終えて、八九寺は傷だらけの阿良々木に謝罪をする。
もっとも、その傷はたちどころに塞がってしまっていた。
こういった喧嘩は、お互いになれている様だ。
喧嘩はどちらかが謝れば終わりなんだが、阿良々木の表情が曇る。

今朝の妹との口論をどう解決するか考えあぐねていた阿良々木に、八九寺も両親の喧嘩について告白する。
周りからは仲のいい夫婦と呼ばれていたが、八九寺自身は喧嘩をする両親しか覚えていない。
離婚をしてもなお、自分は両親のことが好きだと八九寺は呟く。

しかし、父は母を嫌いになり八九寺を母親と合わせようとしなくなった。
八九寺はいつか母親を忘れてしまうのでは、と苦悩する。
いつか自分も、母を嫌いになるのではと言う不安が広がってゆく。

忍野の元から、戦場ヶ原が戻ってきた。
彼女は戻ってくるなり羽川の匂いがすると言い当てる。
早速忍野からの伝言を聞き出そうとする阿良々木に、戦場ヶ原は謝らなければならないことがあると告げた。

一つの事象を二つの視点からとらえた際、その結果が全く異なるものだった時どちらが正しいのかを確認するすべはない。
しかし自分の視点が間違っていると早々に決めつけるのも、同じくらいに間違っている。
忍野の言葉だった。
それを噛み締めるように、戦場ヶ原は呟いた。

まよい牛から解放される方法はいたってシンプル。
付いてゆくから迷うのだ。
阿良々木がカタツムリから離れれば済む話なのだ。

戦場ヶ原は謝罪と共に、八九寺が見えていないと告げる。
事実、彼女が指さした方向には八九寺は立っていなかった。

両親が離婚し、母親から引き離された八九寺。
ある時自分の記憶の中から母親の顔が薄れてゆくことを自覚し不安に苛まれる。
その年の母の日に、彼女は母に会いに行くことを決意した。
しかし――会えなかった。
信号は確かに青だったのに、彼女は車にはねられた。

目的地にたどり着けない者の想いが、他者の帰り道を阻害する。
巡り巡る巡礼、八九寺。
戦場ヶ原に見えていたのは、一人芝居を打つように見えた阿良々木だった。

過去の体験から、戦場ヶ原はそれを言い出せずにいた。
観点の相違があると真っ先に自分が間違っていると思い込んだからだ。
だから、彼女は阿良々木の話に合わせていたのだった。
見えない八九寺を、見えているふりをしていたのだった。

忍野が言うには、まよい牛に出会う条件は家に帰りたくないという想いだそうだ。
まよい牛はそれほど悪質な怪異でもない。だから、まよい牛から離れればいいだけ――。
しかし、阿良々木の求めていた答えは違っていた。

戦場ヶ原は阿良々木を説得する。
八九寺まよいと言う少女はここにはいない。
もう死んでいる。
怪異に取りつかれたのではない。怪異そのものだと。

八九寺は出会い頭に相手を拒絶していた。
怪異に巻き込んでしまうと自覚していたからだ。
そして、そうしなければならない理由も、違う形ではあるものの阿良々木と戦場ヶ原は経験している。
八九寺を母親の元へ送り届けることが、僕の役目だ――と阿良々木は言った。

戦場ヶ原は観念したように言葉を紡ぐ。
彼女の怪異が阿良々木にバレた時、すぐに対処した阿良々木。
彼女の怪異に気付いたものは何人もいたが、阿良々木のように振舞うものは阿良々木一人だけだったのだ。
彼女は忍野の最後の伝言を、阿良々木に告げた。

忍野曰く、今回に限り使える裏技を実践しに、戦場ヶ原は2人を促す。
そして、彼女は阿良々木に向き直り愛の告白をする。
八九寺はいたたまれず、一言おめでとうございます、と呟いた。

まよい牛の怪異の特性が幽霊だとすれば、情報の蓄積はされない。
知識が蓄えられないという事だ。
区画整理で変わった道をたどり、怪異の影響を避けて、3人は綱手の家を目指す。

ほどなくして、目的の住所へとたどり着いた。
そこはすでに、更地になっていた。
少なくとも2人には、そう映っていた。

八九寺が嗚咽を漏らす。
彼女は走り出し、光の中へと消えた。

残された二人。
戦場ヶ原は阿良々木を労う。
そして、まだもらっていない返事を催促した。

阿良々木は恩返しの一環かと切り返すが、その恩返しも、阿良々木の方から告白させるための戦略だった。
今、逆に戦場ヶ原からの熱い告白を受けている。
阿良々木は彼女に、一つだけ約束を提示した。
もしも意見が食い違ったら、その時はきちんと話し合おう――。

その場から立ち去ろうとする阿良々木の腕を、戦場ヶ原がとっさに掴む。
中途半端に濁されるのは嫌らしい。
彼女は言葉を求めた。
阿良々木は、一言呟く。
流行ると良いな、戦場ヶ原『蕩』――。

いつもの様に妹たちは阿良々木を叩き起こす。
来年の母の日は家で過ごすことを約束に、彼女らの怒りは解けた様だ。
家から飛び出し、マウンテンバイクを漕ぎ出す阿良々木。

そして、消えたはずの彼女と出くわした。
彼女はいつもの様に阿良々木の名前を噛む。
どうやら地縛霊から浮遊礼に昇格した様だ。
八九寺は見かけたら声をかけてくださいねと、阿良々木に微笑んだ。

参考サイト

化物語 – Wikipedia

化物語 – 西尾維新アニメプロジェクト – 物語シリーズ